【男子限定】某大手予備校・霜栄師 下ネタ漢字問題集の中身が気になる

受験ネット
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駿台予備校(駿台文庫)発行の『生きるセンター漢字・小説語句』。男子中心に人気の問題集でしたが、練習問題の下ネタが過激すぎ、問題に。どのような中身だったのでしょうか?

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下品過ぎるのでは?と話題沸騰した漢字問題集とは?

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問題となったのは、『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』です。駿台文庫が2015年2月に発行。著者は霜栄師です。

駿台では、講師は~師と呼ぶ伝統があります。

引用『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』

「彼女のなだからなキュウリョウをうっとりと眺めた」とあります。
(極端に下品というわけではなく、これだけでは即アウトとは言えませんね)

引用『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』

「きみのエキスをチュウシュツして飲み干したい」とあります。

「エキス」というのは頭脳や人柄をさすとも、捉えられますが、言葉は文脈があって意味が生成するもの。先に挙げた問題と合わせて読めば、合わせ技でアウトと言えるでしょう。
(普通にアウトです(笑))

一発アウト?の設問が挙措

引用『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』
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このほか「胸のデカさに俺はキョを失った」という一読でアウトとなる問題も存在します。

挙措きょそは、2011年のセンター試験(現在の共通テスト)国語、第1問 問1(ア)で出題された難問で、多くの受験生が出鼻をくじかれた問題です。

センター試験の出題総括において、高校教員側の意見・評価として「挙措は受験者にとってあまりなじみのない熟語であるが、直後の立ったままという表現から推測は可能」と、特別に言及されている問題です(小問単位の言及はまれ)。

挙措きょそは、知らなければ答えにくい問題ですので、執筆した霜栄師としては「下ネタ」で、読者に印象づけたかったということかもしれません。

引用『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』

「葬式にて坊主がコジンを『いい人』に仕立て上る」というような、深い意味を持った、真面目な例文による出題が、もちろん大半を占めています。

駿台予備学校の霜栄師とは?

引用『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』
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『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』を執筆した、駿台予備学校の霜栄師は、東京大学文学部国文学科出身。駿台予備学校で、トップクラスの人気を誇ります。

同じ東大出身の林修先生(東進ハイスクール)のライバルと言ってもよいかもしれません。下の受験の意味を説明した本は、受験に疑問を感じた時に読みたい名著とされています。

さて、霜栄師の教え方は、奇をてらわない王道と呼べるもの。論と例(抽象と具体)、同値(イコール)、対立といった、現代文講師が絶対に外さない要素をしっかり押さえています。駿台予備学校の伝統に従い、やや論理重視の教授法です。

霜栄師は、扱った問題文と関連がある文章を、読書用に提供するなど、受験生の底力を育成する授業を実施しています。また、例え話が印象的で、頭に残りやすいという評価もあり、時間のない受験生の学力をどう伸ばすのかにこだわりがあります。

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「時間のない受験生の学力をどう伸ばすのか」が、霜栄師のキーワードです。

駿台の人気講師が、なぜ下ネタに?

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駿台の人気講師である霜栄師はなぜ下ネタを使用したのでしょうか?

ひとつには、予備校講師の競争の激しさがあります。人気講師であっても、アンケート評価や季節講習会の申込者数が落ちてくれば、いつクビになるかわかりません。かなり前から、完全な成果主義が、予備校の特徴です。少子化、現役志向で競争はさらに激化しています。

霜栄師は、生徒の興味を引くたとえ話を紹介するだけでなく、笑い話も披露していました。教科に関する「本質を突く内容」は存在して当然で、さらに面白くなければ人気が出ないとういことは、予備校講師なら誰もが感じていることです。

今回の『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』内での「下品、差別の行き過ぎ」はこうした面白さを追求しなければならない、予備校講師の置かれた状況も背後にありそうです。

引用『生きるセンター漢字・小説語句 単行本』

「夫婦間の家事ブンタンなんて幻想だ」という出題もあります。この出題に関しては、男女差別的で時代遅れという批判がありました。

しかしよく読むと、夫婦での家事分担は理想かもしれないが、会社員では十分にできるはずがないという社会批評にも感じられます。そもそも、参考書は道徳的な理想を宣言する場所ではなく、SNSのレベルの低さを感じます。

霜栄師以上の暴走講師は、河合塾の牧野剛先生!

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一方、駿台のライバル、河合塾では、以前看板講師だった現代文の牧野剛先生の「暴走」が名物でした。

牧野剛先生の授業は、雑談が中心でほとんど問題を解きません。さすがに保護者サイドから指摘があったようで、授業終了間際、数分で3問だけ解くのが風物詩となっていました。

  • 87分間 … 雑談。ただし、かなり難解な評論書籍や思想の話が挟まれる。
  • 3分間 … 普通の授業。

授業には下ネタ(霜栄師どころのレベルではなく、ここには書けない内容!)も非常に多く、高校とは全く違うと、季節講習は、即座に満席となっていました。

駿台予備学校の論理、記号的読解とは流派がちがい、具体例も豊富に取り込む長い要約を推奨していました(入試では具体例は取り込まないルールです)。

昭和・平成時代の、予備校現代文の巨頭と言えば、霜栄師(駿台予備学校)、牧野剛先生(河合塾)は必ず名前が挙がります。その2人に共通するのが下ネタ。

浪人生活はつらいものですが、男子予備校生に限っては、2人の下ネタに元気をもらい、講義を記憶に留め、難関大に続々と合格してゆき、いまでは日本社会の中心を担っています。男子ではありませんが、辻元清美参院議員(立憲民主党の有名政治家)は、牧野剛先生の教え子です。

歴史に残る下ネタは、2013年のセンター試験!(現在の共通テスト)

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2013年のセンター試験(現在の共通テスト)では、男子限定で「さし絵と電話番号が意図的では??」と話題騒然となりました。

思わせぶりなさし絵と、謎の電話番号の合わせ技は、捉え方にもよりますがアウトの可能性高めですね!

駿台予備学校や河合塾の親方である文科省も、共通テスト(センター試験)の文系科目では、かなり攻めた出題を行うことが多いです。例えば、2013年の古文では、下のようなリード文のついた文章が出題されました。

東国に下った右衛門督は下総守の家に滞在中、浦風に乗って聞こえてきた琴の音を頼りに守の娘のもとを訪れ、一夜を過ごした。以下の文章は、それに続くものである。

現代風に説明すると「関東へ出張した京都の高級官僚は、千葉県知事の家に滞在中、海風に乗って聞こえてきたピアノの音を頼りに、あろうことか知事の娘の部屋を訪ねて、一夜を過ごした」というものです。小学生には、読ませられない内容です。

この出題は、下の古文ページにも触れています。

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